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像情報工学研究所は,我が国の大学における研究施設の先駈けとして,昭和29年に印刷技術研究施設として開設された.その後,昭和39年に印写工学研究施設と改名し,更に,昭和49年に像情報工学研究施設となった.この間に研究領域も広がり,当初の1部門から,今日では,寄附部門を加えた6部門の構成となっている.平成22年4月には,像情報工学研究所と改称し,研究所として新たなスタートを切った.
印刷技術研究施設および印写工学研究施設時代は,今日の情報関連技術の一分野である印刷および複写技術を対象として,そのための材料開発やプロセス技術の研究が行われていた.その後,10年を経て,昭和49年には,現在の像情報工学研究施設に改名し,情報関連技術の中で様々な形で取り扱われる情報を情報像として捉え,情報像の入力・変換・蓄積・表示・伝達・処理などの情報プロセスを幅広く取り扱う新しい視点に立った組織へと改組が行われた.これは,従来,個別の技術基盤の上で取り扱われてきた情報システムを同一の技術的視点に立って捉え,総合的に研究を行おうとする世界でも類を見ない先進的な組織であった.さらに,情報の受け取り手としての人間と情報との関わりを対象とした新たな研究部門「情報認知」部門が時限付き部門として追加された.その後,平成10年には「情報認知」部門の改組が行われ,同部門は,「知的システム」部門(時限解除)として新たに発足した.また,寄附部門として,平成10年から16年まで,「ヘルスケア情報(凸版印刷)寄附研究部門」,平成13年~20年に「IT都市創造工学(NTTコミュニケーションズ)寄附研究部門」,さらに平成21年~26年に「電子行政システムケア工学(NTTデータ)寄附研究部門」が設置された.